え!そこを通す?木と木の間からインテンショナルフック|一歩上の実戦テクニック by大西翔太

本格的なゴルフシーズンに向けてしっかり練習を積めるこの季節。ラウンド中に起きるトラブルや、いざというときに実践できる技術的なショットを身につけておきたい。いくつかのシチュエーションをピックアップし、ツアープロコーチの大西翔太氏に打ち方を解説してもらった。

今回は、木が邪魔して真っすぐピンを狙えず、右側の木の隙間に出して左に曲げてグリーンを狙いたい場面。イチかバチかで強引にピン方向に打つのはリスクが大きい…、かといって「横のフェアウェイにレイアップ」という一辺倒のマネジメントからは抜け出してレベルアップしたい。そんな時に役に立つ、ボールを意図的にフックさせてグリーンを狙う「インテンショナルフック」の打ち方を教えてもらう。

1.クラブの番手は一つ下げる
フックボールで球をつかまえると、ひと番手分くらいは飛距離が伸びます。今回の場合は残り180yd、私は通常6番アイアンで打ちますが、番手を一つ落として7番アイアンにします。このように自分の飛距離と、残り距離に合わせたクラブマネジメントが大切です。

2.アドレスは打ち出したい方向を向く
フック回転の球を打つには、インサイドアウトのスイング軌道が必要になります。ただ、それを体の動きで無理やりインサイドアウトを作ろうとすると、右に出すぎてしまったり、大きく曲がりすぎてしまったりとミスを生みやすい。そこで、意図的にアドレスでアライメントを打ち出したい方向(右)にとります。

3.フェースをターゲットに向ける
クラブフェースをピン方向(ターゲット)に向けましょう。状況によっては自分の左足を向くほどの角度になりますがご心配なく。基本的にはこれでいつも通りのスイングをするだけです。誰でも簡単にトライすることができます。

4.フィニッシュ時の手元の位置を意識
もうひとつポイントを付け加えると、フィニッシュ時の手の位置をいつもよりこぶし一個分高くしてください。それにより、ボールをつかまえる手助けをしてくれます。フィニッシュの手の位置を意識するだけで、スイング軌道全体に正しいレールが敷かれます。最後は「絶対に曲がる!」という強い気持ちを持って、思いっきり振ることが大切です。

【今回のまとめ】インテンショナルフックの打ち方
・番手を下げて距離を調整
・アドレスは打ち出したい方向を向く
・フェースをターゲットに向ける
・フィニッシュ時の手元の位置をこぶし一個分高く
・あとはいつもの通りのスイングをするだけ

取材協力/船橋カントリークラブ

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